【優しい人ほど、後回しにされる|キシミール小噺8】

まくら|懐くのが下手になるんだ
さてさて今日の《キシミール》小噺。
『横浜駅』の片隅から、男の本音をひとつ。
文太郎、今日もゆるりと頼むよ📜

ブン太:
「へいっ、兄さん。本日の演目はこちらでございます!」
一席|いいよ、大丈夫が口癖になる
優しい人ってのは奇特なもんでな。
困ってる人を見ると、つい手を貸しちまう。
「いいよ」
「大丈夫だよ」
「俺がやっとくからさ」
そんな言葉がさらりと出てくる。
家でもそう。
職場でもそう。
友達付き合いだってそうだ。
誰かが困ってりゃ動く。
誰かが悩んでりゃ耳を傾ける。
それは立派なことなんだよ。
けどな——
そういう人ほど、周りから
👉「この人は一人でも平気そう」
って思われちまう。
頼られることは増える。
けれど、気に掛けられることは減っていく。
ニ席|懐きたい気持ちは、ちゃんとある
けどよ、本人だって人間なんだ。
本当は誰かと笑いたい。
本当は仲良くなりたい。
本当は懐きたい。
けれど、いつの間にか
面倒を見る側になっちまう。
気づけば⸻
相談される方。
送り出す方。
励ます方。
そんな役回りばかりになって、
自分が誰かに懐く機会を忘れちまう。
人ってのはよ、
支えるだけじゃ元気になれねぇんだ。
支えられたり、寄り添われたり、
懐き合ったり。
そういう時間も必要なんだよ。
トリ|懐くってのも、人情のひとつだ
犬や猫もよ、
安心できる相手には自然と懐くだろ。
人間だって本当は同じなんだ。
冗談言ったり、
誰かと笑ったり、
くだらねぇ話を繰り返したり。
そうやって心を預けることで、
また元気や活気が湧いてくる。
《キシミール》は、そんな
“懐ける時間を思い出す場所”
でありてぇと思ってる。
優しい人ほど、たまにゃ懐いていい。
頼られてばかりじゃなく、
寄り掛かってもいい。
後回しにされることに、
慣れなくていいんだよ。
だってよ、あんさんも本当は
誰かと親しみたかっただけだろ?
その気持ち、忘れちまうには勿体ねぇじゃねぇか。
ブン太:
「へい兄さん、こりゃあ“人じゃらし”が必要ってことですな🌾」
おう。
だからって「ワンチャン、ニャンニャンしよう」って話じゃねぇからな。
人間も犬猫も、懐いて戯れる時が一番の休息なんだよ。
〜さて、本日の小噺はこの辺で。
また気が向いた頃に
『横浜駅』にてお立ち寄り。
ブン太:
「なるほどなるほど…“優しい人ほど、たまには懐く側になっていい”ってお噺でござんしたか🪭
今宵も腹見せて撫でられた気分になりやした!」
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