【フツウに、独特でいこう|キシミール体験ログ:DAY 05】

当店は『横浜駅』にて
創業40年の小さな個人経営店
ファッションヘルス《キシミール》です🧺
今回の擬似体験ログは、
“「自分では普通だと思っていた感覚が、客観視できた瞬間」“を切り取った記録。
日常はいつだって派手な転機も、劇的な出来事もなく、変化する。
そうやって、音も立てずに世界の見え方が一変する──そんな一日のお話。
この記事には、いつものようにオリジナル魔除けキャラクター「あぱらぎ」が“見届ける者”として登場するってさ🐶
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▫️0:やっておいた、それだけのこと
平日の午後。
会社のフロアは、いつも通りモクモクとした音で満ちている。
「これ、やっておいたよ。そこ置いておくね」
書類を差し出すと、後輩が顔を上げた。
「ありがとうございます、田所さん」
それだけのやり取り。
特別なことをしたつもりもない。
手が空いていたから、先に進めただけ。
いつも通りの流れ。いつも通りの距離感。
――別に、普通だ。
そう思いながら席に戻ると、少し離れたところから声が聞こえてきた。
「田所さんってさ、丁寧すぎない?」
「悪い人じゃないんだけど、なんか独特だよね」
笑い声まじりの、軽い噂話。
聞こえていないふりはできる。
気にしないことにも、もう慣れている。
それでも、“独特”という言葉が、胸のどこかに、いつも残っていた。
そう言われる理由が分からない。
ただ、その言葉は、今日だけじゃなく、これまでもずっと言われ続けてきた。
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あぱらぎ🔭:
「……彼は黙々と生きてきた人。
“周りにとっての自分“って観点で社会を見ていた。
今日は視点が移り変わる日になりそうだね。」
ビジネスコラム | 創業40年目|『横浜駅』の裏事情・情報ブログ|個人店【キシミール】
▫️1-1:自分基準の「こうしてる」
僕は、自分を特別だと思ったことがない。
挨拶をこまめにする。
相手の名前をさん付けで呼ぶ。
年下に対しても、言葉は崩しすぎない。
「ありがとう」こそ、ちゃんと口に出す。
そういうのは、普通のことだと思ってしてきた。
両親に教わったというより、そうすることで周りがほんのちょっと 和やかになる気がして。
だから、いつも親戚の集まりでも、学校でもそうしてきた。
それが、自分にとっての“普通”。
褒められた記憶もなく。
皆んなから表彰されたり、評価されることもなかったかな。
それでも、自分がそうすると、「誰かが負う余計な負担」が減るように感じていて。
たとえば、連絡がスムーズになったり、流れを遮らずに済んだり。
その程度の効果は、個人的には確かに感じていて。
けれど、それだって「褒められたいから」じゃなくて、「邪魔になりたくないから」だったかも。
そうすると、言われるのは決まってこうだった。
——「田所って、独特だよな」
▫️1-2:独特と言われる理由が分からない
正直に言えば、なぜそれが独特なのか、よく分からない。
僕は、空気を円滑にしたいだけ。
誰もが楽なら、それがいい。
自分が他者を引っ張ったり、チームをまとめたいと思ったことはないよ。
ただ、角が立たずに進めばいい。
そう思って動いているだけ。
けれど、その感覚は
「自己主張しない人」
「控えめな人」
そんなふうに映ることもあるらしく。
気づけば、後輩からは軽く扱われ、同年代とは、ほどよい距離ができている。
それでも、改めようとは思わない。
これがなくなって困るのは、たぶん、僕じゃない。
そう感じている自分がいる。
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あぱらぎ🔭:
「……彼はよく周りが見えてる。
見え過ぎて疲れてしまって、眺めるだけになる人もいる。
キミにはそうなって欲しくないのかもね。」
▫️2-1:50代の友達
定時が近づいた頃、背後から、軽く肩を叩かれた。
振り返ると、50代の石畑先輩が立っている。
「このあと、どう?」
いつも通りの感じ。
毎回、神出鬼没というか、モヤっている時に、気配を消して誘いに来てくれる。
少し考えて…うなずく。
僕たち二人が毎度行くのは、駅前にある夫婦で営む古びた町中華のお店。
飲み物を頼んで、会話は、毎回拍子抜けするくらい他愛もないやり取り。
入社したての頃の話。
歳を重ねての体調。
ご家族の話。
若い頃に描いていた夢。
先輩は、何も教えようとしてこない。
指摘もしないし、特段励ましもしてくれない。
ただ、喋って、聞いてくる。
いつもニコニコ……いや、ニヤニヤと、穏やかというより達観したような雰囲気だ。
けど、その独特の人柄が、たまにこうして一緒に飲み交わすと妙に居心地がよかった。
「あれやろう、これやろう」と言われない時間。
遊びとか、異性関係とか、浮かれないのに、笑える空間。
気づけば、自分からもたわいない話を、多々していた。
▫️2-2:帰り際のひとこと
店を出て、駅へ向かう途中。
改札の手前で、先輩がふと足を止めた。
「田所くんさ」
少し間を置いてから、続ける。
「たぶん、《キシミール》合うと思うよ」
ぽつりとそう言う。
なんの説明もなく唐突に。
「興味あったら、調べてみたら」
そのくらいの距離感。
軽く手を振って、先輩はそのまま帰っていった。
一人、ホームに立ちながら考える。
——《キシミール》?
聴き馴染みのない語感だし、なんのことだかも分からない。
それ以上に引っかかったのは、
なぜ、この人が今それを言ったのか だった。
何かを見透かして金言や名言をくれるタイプでもないし、からかわれた感じもしないし。
けど、今夜に限っては静かに背中を押されたような感覚になった。
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あぱらぎ🔭:
「……うん、バトンタッチだったのかもね。あの頃の“彼”に似ているキミだけど、自分とは少しだけ違う道を進める気がしたのかもしれない。」
【女性キャストへの取り組み| 創業40年目|『横浜駅』の裏事情・情報ブログ|個人店《キシミール》】
▫️3-1:律儀に調べてみる
帰宅して、上着を脱ぐ。
カバンを置いて、いつもの流れ。
ふと思い出して、スマホを手に取る。
——《キシミール》。
検索して、最初に目に入ったのは、その業種。
風俗店って……正直、少し戸惑う。
「あの先輩が、これを?」
そう思いながらも、次に並んだブログのタイトルに、視線が止まった。
やけに、真面目な言葉。
そういうお店特有のイヤらしさや、謳い文句も、勧誘もない。
気づけば、何個もページを開いていた。
真剣に書かれているとはいえ、大層な指南記事でもないし、ただの独りよがり的な自分語りでもなかった。
そこには日々の経営の実践。
試行錯誤の迷い。
上手くいかなかった過去の体験と、現在取組む未来へ向けての話。
今日までの紆余曲折を経て、創業40年やめずに続けてきた記憶。
先輩と同じで説教されている感じがしない。
哀愁があるけど笑いも含んでいて、ちょっと元気が湧いてくる。
ただ、一つだけ先輩との違いを感じたのは
“目の前の人や仕事に、どう向き合ってきたか“が淡々と、けど熱を帯びて綴られている面だろうか。
▫️3-2:初めての客観視
読み進めながら、
ふと、指が止まる。
——あれ。
これって、どこか、知っている感覚。
挨拶をすること。
相手を労わること。
お礼を、きちんと伝えること。
それらが、現在の「姿勢」や、この先への「志」として、言葉として連なっている。
胸の奥で、小さくスイッチが入る。
——これ、自分の感性に近い…?
今まで、当たり前だと思っていた感覚。
説明するほどのモノじゃないと、流してきた行動。
それが、ここでは、ちゃんと意味のある
とるべき振る舞い として扱われている。
独特なのかもしれない。
他と比べて浮いて映りもする。
ただ、言語化されていることで ようやく自分の中の価値観と符合して見えた。
そう思った瞬間、はじめて自分を少し、外から感じ取れた気がした。
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あぱらぎ🔭:
「……気づけたんだね。
キミの普通と思う独特が、どういう意味や力があって、それがちゃんと誰かの栄養になり得る可能性を、さ。」
▫️Re:変わらない朝、少し違うモクモク
翌朝。
いつもと同じ時間に家を出て、いつもと同じ電車に乗る。
会社に着いて、席に向かう途中で、自然に声が出る。
「おはようございます」
それは、昨日までと変わらない挨拶。
少しして、後輩に声をかける。
「これ、先にやっておいたよ」
言葉も、動作も、いつも通りだ。
ただ——なんとなく
胸の奥で高鳴っている音が、少しだけ違う。
これは、自分を良く見せるためでも、評価を得るためでもないんだ。
誰かの負担が、ほんの少し軽くなること。
場の流れが、少しだけ滑らかになること。
その積み重ねが、ちゃんと“好影響”になると、この目で知った。
大袈裟な決意はいらない。
生き方を変える宣言なんてありやしない。
ただ、微かに思う。
「このままの自分で、誰かの一日を、少し善くできたらいいな」
僕は、フツウにモクモクと独特でいこう。
Fin.
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《キシミール》は、関わる人だけが善くなるだけじゃなくて、ご近所だったり、『横浜駅』だったり、社会が善い気配になって欲しい。
だって、生きている中で、たくさん周りの空気や雰囲気を浴びているわけで。
息苦しいのはやっぱり望ましくない。
日々の生活の途中に《キシミール》に来なきゃツラいって依存させるのも本望じゃない。
経営する我々も、働く女の子たちも、活用してくださるお客さんたちも⸻
お店を出た後の人生が “豊かで充実していく“ 好転のキッカケになりたいし、その起点となる人が増えたら最高に想う。
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あぱらぎ🔭:
「……今回もお疲れさま。
キミは選んだんだね。
見守る側じゃなくて、陰ながらでも贈る側を。今は周りも気が付かないかもしれないけれど、キミが居るだけでその場が廻り始める、好循環の存在になりはじめた合図が聴こえる。」

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