【特別じゃない毎日を。──横浜駅、ある営業日の記録】

「横浜駅は、人が多い。」
⏰ ピピッ── AM11:54
横浜駅に着くと、《キシミール》とは少し違う方向へ歩き始める。
「ダイエーでティッシュとゴミ袋を買っていきたくて」
昼時の横浜駅。
既に、パルナード通りには多くの人が歩いている。
「入口が、一つしかないから。」
⏰ ピピッ── PM12:04
店の前には、ひとりの男性客が立っていた。
「ごめんなさいね〜。入口が一つしかなくて🙏」
そう言って、一度予約だけ受ける。
「女の子たちが店に入りづらくなっちゃうので」
「おはようございます。」
⏰ ピピッ── PM12:06
店に入ると、先に来ていたキャストさんと挨拶を交わす。
部屋の中から女性の声が返ってくる。
その短いやり取りに、長年続いてきた空気を感じる。
「今日も、店を開ける。」
⏰ ピピッ── PM12:15
ティッシュやゴミ袋を補充し、受付を整えてから、店頭の看板を出す。
開店準備の合間にも、電話は鳴る。
「おかえりなさーい」
開店前に店前で待っていた男性客が、再び戻ってくる。
「いらっしゃいませ。」
⏰ ピピッ── PM13:22
配達されたタオルを畳んでいると、お客さんが来店する。
「こんにちはー」
営業的な会話も、特有の猥談もない。
ただ、淡々と、ほのぼのとした時間が流れていく。
「ちょっと、腹ごしらえ。」
⏰ ピピッ── PM15:36
持参した弁当を広げる。
食べ始めた頃、またお客さんが覗く。
「はい、大丈夫ですよー」
箸を置いて、受付をする。
お客さんから飲むヨーグルトの差し入れを貰っていた。
「今日は、静かな方かな。」
⏰ ピピッ── PM16:48
予約の電話を受けながら、ぽつりと呟く。
⸻すると、お隣の古着屋さんが両替のお願いに来る。
「全然、大丈夫ですよ👌」
1万円札を千円札10枚と交換する。
「えっ、もう終わり?」
⏰ ピピッ── PM18:03
閉店準備を始めると、笑いながら言う。
「今日は、ね」
※平時は21時まで営業しています
そう返して、看板の電気を落とす。
キャストさんたちも颯爽と部屋の片付けをして、順次精算して帰宅していく。
「まだ、空が明るい。」
⏰ ピピッ── PM18:21
のぼりを片付けに外へ出る。
昼の熱気がまだ残った横浜の風。
「こういう天気のいい日は、ご近所のスナックへ飲みに行きたくなるんですけどね」
そう言いながら、今日も真っ直ぐに帰るらしい。
「お疲れさまでした。」
⏰ ピピッ── PM18:37
帰り際、近隣のお店の人に出会す。
「ありがとうございます、お陰さまでママも元気ですよ〜」
そうして横浜駅へと向かう後ろ姿を、小さくなるまで見送った。
ここにドラマやマンガのような特殊な出来事はなかった。
きっと、明日もまた同じように店を開け、それぞれがフツウの日常へと帰る。
⸻働く者も、訪れる者も、取り巻く環境も、どこにでもある、街の風景の一部に映った。
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